ライブやろうぜ!ステージファイル Vol.1
- RUIDO(ルイード)の歴史
- RUIDOは70年代に新宿(現在のRUIDO K4以前)からスタートしている歴史のあるライブハウス。尾崎豊やルースターズ、チェッカーズなどが出演し、その後、90年頃に原宿に移転「原宿ルイード」として都内でも屈指の有名ライブハウスとなる。その後移転を繰り返し、現在全5店舗(渋谷・新宿・池袋・大阪)を展開中。
- 新宿RUIDO K4のジャンル
- RUIDOは基本オールジャンル。ポップス・ロックンロール・ヴィシュアルやアイドル系から、深夜のイベントではヒップホップのクラブイベントなど様々。なかでもRUIDO K4は新宿というロケーションもあって様々な人種が集まるスポットだ。(※出演バンドやイベントの詳しくはマンスリーペーパー「FIX」も要チェック)
- 新宿RUIDO4 K4に出演しよう!
- RUIDO K4では出演バンドを常時募集中!右の問い合わせ窓口まで連絡すればブッキングマネージャーが相談にのってくれる。ブッキングではバンドの活動経歴やジャンルをみて対バン・スケジュールが決まるので、バンド演奏のデモMP3(スタジオの一発撮りで録音したものでよい)を事前に用意しておくとベスト。
- RUIDO K4 へのお問い合わせ
- RUIDO公式サイト
[閉店] 新宿区歌舞伎町1-2-13 新光ビルB2
TEL:03-5292-5125 / MAIL: k4@ruido.org
ライブハウスの中の人に話を聞いてみた〜新宿RUIDO K4編
このコーナーはライブハウスでバンドをサポートしてくれる「中の人」に突撃インタビューして色々お話を聞いてしまおうというコーナーです。中の人の皆様、ご協力ありがとうございました。

イベント・フリーリーフレット「FIX Powered by RUIDO」プロデューサー/音楽ライター 林 拓一朗 氏
2000年を代表するロック&クラブミュージック情報誌「JUICE MUSIC MAGAZINE」のプロデューサーを務める。その後、新宿RUIDO K4、渋谷RUIDO K2、池袋RUIDO K3を始め、RUIDOグループでのイベントのプロデュースやマンスリーマガジン「FIX」の制作をメインにDJやライター等で幅広く活躍中。
本日はよろしくお願いします。林さんはこの業界では有名な方ですが現在の活動について教えて頂けますか?
よろしくお願いします。2011年まで音楽ライターとしてフリーペーパーの「JUICE」のプロデューサーをしていました。その後、RUIDOグループの社長からRUIDOでのイベントプロデュースを任される形で、ライヴブッキングやイベント、マンスリーマガジン「FIX」の制作をメインにおこなっています。

林さんはライターでありながらイベントプロデュースなど幅広く活躍されてますよね?
自分は"音楽ライター"という職業の人の中では「一番一生懸命バンドをやってた人」だと思っています。その経験はこれまでの様々な現場や仕事で役立っていて、私のこれまでのキャリアの軸になっていると思います。
たとえばライブイベントを開催する場合、イベント制作サイドでありながらバンドのことから楽器、機材の事は普通のバンドマンのように、通り一遍は把握していますから、バンドやアーティストがより安心して自分の演奏に集中することができるイベントを作ることができます。ライブハウスや業界にいる人全員がバンド経験がある訳ではないと思うので、そういう意味ではバンドから信頼してもらっていると思います。
林さんはDJとしても活躍されていて、その盛り上げ方も半端ないですよね?
それも「本気の」バンド活動経験によって培われたものだと思います。DJプレイでの楽曲チョイスは、ライブのセットリストを考えるのと同じことだったりします。またライターとして文章を書くときも、作曲や作詞と同じように「ここでちょっと落ちついたほうがいいよな?」とか「ここは盛り上がったほうがいいよな?」というような視点で仕上げていく場合もあります。
それであの盛り上がり方ができるんですね!
やっぱり人が喜んでくれるということが一番面白いし好きなことです。イベントのブッキングも全く同じで「こうしたらみんな喜ぶかな?」とか「バンドがより格好良く演奏できるかな」ということを考えています。
ちなみに自分は「我利我利で来る人(イケイケな人)」というのが少し苦手で、どちらかというと、こっちの様子を影から「ジーッ」と伺っている人の方が好きだったりするんです。それはつまり、観察し、学ぼうとしているということなので。自分がこのタイプだったから、そういう人でも頑張ればみんなを盛り上げることができるんだと思ってもらえたら最高に嬉しいです。
マニアックな音楽をやってる人が出てきていて面白い。
定期的にバンドブームなどの波もありますが、今の音楽シーンはどうお考えですか?
僕らが『JUICE』をやっていた頃はロックとクラブミュージックがクロスオーバーしてきた時期で、ロックバンドがクラブでプレイしていたり、FUJI ROCKでは昼はロックバンドのステージで盛り上がり、夜はレッドマーキーで踊る、なんていうのが割と明確に「カッコイイ」ものだったのだけど、今は(音楽やそれを取り巻く環境が)広がり過ぎちゃって、一言では説明できなくなちゃった印象です。

その一方で、一つのことを突き詰めている人っていうのが世の中に出てきてる感じはしています。たとえば、「あまちゃん(朝のNHK連続ドラマ)」で音楽担当している大友良英さんという作曲家/プロデューサーがいるんですが、自分から見ても、ものすごくマニアックな音楽をやってきた方なんです。その人が周りを巻き込んでNHK連ドラの音楽を作ったりしているのはすごく面白い。
「カッコイイものはカッコイイ」と認められるようになってきているのかなと。これからリスナー側も、もっといろんな音楽を聞いいてセンスを磨いてくれると、さらに面白くなっていくと思います。
(音楽不況と言われているなか)音楽業界を盛り上げていくにはどうすればよいとお考えですか?
これはすごくシンプルで、個人のレベルで「腐らず・愚痴らず・明るく頑張る」ことなんじゃないでしょうか。以前、プライマル・スクリームのボビー・ギレスピーにメールインタビューしたのですが「あなたはアンテナをあちこちに広げていると思うんですけど、どういうことからインスピレーションを得るのですか?」という質問をしたところ「目の前の事を良く見れば、そんなのいくらでも転がっているよ」とパッと回答がきたことがあって。マイナスな感情ばかりを持たずに目の前のことをじっくりいろんな角度から見ればヒントになることなんていくらでも転がっているし、いくらでも盛り上げることができるんだと思います。
「CD売れないし」と、音楽業界の将来にネガティブな意見もあるようですが…。
自分が『JUICE』を始める時は、エラい人に叩かれたり、友人からは「そんなんで飯食えんの?」と言われたのですが「大丈夫!」と言って自分を信じて行動しました。
みんなが「無理だと思う」って言ったとしても、それに負けないことは大事だと思います。まあ、その時はバンドをやめた後でネガティブの極致がひっくり返ってのポジティブだったから周囲に何言われても気にならなかったんですが(笑)でも、みんながそうやってポジティブモードになれればもっと活性化するし面白いことになっていくはずです。
・・・とはいうものの、音楽業界が置かれている状況は10年前とは違うし、音楽だけで食べて行ける人は一握り、これからミュージシャン、アーティストを志す人はそういう現実を考える必要があるかも知れません。これは今に限らないかも知れませんが、よりシビアになっている気がします。たとえば、(音楽に限らず安定した収入を得られる)定職に就きつつ自分の好きなモノを追求するのか、または幅広く勉強して(様々な要望に応じられるように)自分を鍛え上げていくのか・・・そういう選択作業も必要かもしれません。
明るく、前向きに頑張ること。ロックの神様は見ている。
今はツイッターもあるし、アーティストの「生活」が見えてしまう部分もあるので、僕がバンドをやっていた時代とも少し変わってきている気がします。それでも、やはり先ほどお話した「一握り」に入る人は、無名時代から目付きが違うのを感じますね。これも、時代は関係ないといえば関係ないのですが。
例に出せば、本当に初期からFIXの前身イベント、JUICE Presents CLUB CREATURESに出演してくれていたTHE BAWDIESは、イベント自体が大変な時期でたった数人しかお客さんがいなかったチェルシーホテルでの僕のイベントや、レッドシューズでのイベントをやっていた時代から、今のアリーナクラスのステージと同じレベルの熱量でライブに取り組んでいたと思います。「どうしてこのイベントはお客さん少ないんすか?」という「目先の腐りモード」になっていたら、彼らが成功を手にする事は出来なかったはずです。すでにもっと遠くの目標を見ていたし、ステージ一本、一本に自分達なりの価値を見いだしていたんでしょうね。やはり「腐らず、愚痴らず、明るく、前向きに頑張ること」が大切です。自分は無神論者もいいとこなんですが、ロックの神様は見ているんだな、と感じます。
それはバンドマンはもちろん、すべての人に言えることですね。
このご時世ですから、ネガティブな気持ちになることもあるとは思いますが、やはり「腐ったり、愚痴ったり」を言葉に出してしまうと自分のなかでも(モチベーション的に)レベルが下がっちゃう気がします。つまんないですよね。
もっとも、今は先ほど話したツイッターなどで等身大のアーティスト自身、もっと言えば人間が見えてしまう時代なので、そういう意味ではマイナスな気持ちの部分が伝わりやすい時代なのかも知れません。個人的には、ツイッターではなるべくマイナスな事は言わないようにしています。どんなに腹が立っても(笑)。ただ、楽器は練習したら裏切らないし、身につけたテクニックやセンスは誰からも取り上げられることはありません。
では、最後に林さんから音楽を志す人へのメッセージをお願いします。
自分の中で考えたカッコイイと思うことを、「正しい方向」に「正しく努力」することで「形にする」ということこそ素晴らしいことです。僕自身もこれから一生懸命取り組んでいくテーマであります。人間が良くなれば音楽も良くなるはずですから。
これまでに私が取材・インタビューしてきた一流のアーティスト達は、全員たがわず、真面目な努力家ばかりです。だから「あの人は天才だ」「自分とは違う」だとか思わずに・・・「石の上にも三年」と言いますが、3年くらいはあせらずにじっくり頑張っていきましょう!
あと、最近のバンド、昔ほどスタジオで練習をしていないようで少しビックリしています。以前は、自分のバンドも知り合いのバンドも夜11時から朝の5時までのオールナイトパックを使って6時間練習をしていましたが、あまりそういう話は聞かなくなりました。これを機会にみなさんももっと練習を頑張ってください(笑)
インタビュー特集一覧(バックナンバー)