ライブやろうぜ!ステージファイル Vol.2
渋谷CHELSEA HOTEL / STAR LOUNGE
- CHELSEA HOTELについて
- 今年(2013年)10周年を迎えた渋谷宇田川町(渋谷東急ハンズの向かい)にあるセンスが光るライブハウス。同ビルの1階には同系列のスターラウンジも併設。それぞれ、内装やキャパ、音が違うのでバンドのイメージに合わせて使い分けできる。ジャンルは「来る者拒まず!」が基本。様々なジャンルの音楽・バンドが出演。
- CHELSEA HOTELの無料ライブDAY
- 毎週水曜日は無料ライブを開催。入場料は無料(ドリンク代のみ)でアーティスト側の負担はゼロ!どんどんアピールしよう。出演にはブッキングマネージャーにより演奏のクオリティや集客の審査あるが、自分自身で集客する姿勢があり、積極的に活動しているバンドはどんどんサポートしてくれるそうだ。
- CHELSEA HOTELに出演しよう!
- 出演バンドは常時募集中。電話でもメールでも直接来てもOK。初めてのライブで「1から頑張りたいという」バンドも沢山出演しているので、門を叩けば誰でも出演可能。アーティストにはブッキングマネージャーが音源を聞いてライブをサポートしてくれる。(チケットノルマのない水曜日無料ライブDAYは出演審査あり)
- CHELSEA HOTEL へのお問い合わせ
- CHELSEA HOTEL公式サイト
渋谷区宇田川町4-7 トウセン宇田川ビルB1F
TEL:03-3770-1567
ライブハウスの中の人に話を聞いてみた〜CHELSEA HOTEL編
このコーナーはライブハウスでバンドをサポートしてくれる「中の人」に突撃インタビューして色々お話を聞いてしまおうというコーナーです。中の人の皆様、ご協力ありがとうございました。
チェルシーホテル/スターラウンジ総支配人 川崎秀一 氏
渋谷チェルシーホテルと、同ビル1Fにある渋谷スターラウンジの総支配人・ブッキングマネージャー。自身のバンド「逆EDGE」でボーカルベースを担当。@twitter / BLOG
本日はよろしくお願いします。川崎さんがブッキングを担当するようになったきっかけから教えてください。
よろしくお願いします。もともとはバンドをやっていて、アーティストとしてLD&K(チェルシーホテルを運営している会社)のレーベルからCDをリリースしていました。そんななか、チェルシーホテルが立ち上がって間もない頃(2003年〜)LD&Kの社長から「イベントやるならココ(チェルシー)使ってよ」と言われて、チェルシーで何本もライブイベントを打っていると、今度は「ブッキングやんないか?」っていう流れになって、現在に至るという感じです。それでもう10年目ですね!
チェルシーホテル、そして1Fのスターラウンジと、ネーミングもとても個性的ですよね?
ニューヨークにある芸術家や音楽家が集うことで有名なホテル「The Hotel Chelsea」にちなんで命名されています。1Fの「スターラウンジ」は、実は僕が名前を決めました。Google Mapで、チェルシーホテル周辺のマップを散策していたら「STAR LOUNGE」という店が目について「この名前はカッコイイな!」と。この経緯はあまり言ってこなかったんですけどね(笑)どちらにも実際にはまだ行ったことはありません。が、こう書いておいてもらっていいですか?「僕がマンハッタンのCHELSEA HOTELに行ったときに下にSTAR LOUNGEっていうBARがあって…」(笑)
とても素敵です!チェルシーとスターラウンジの区分けというのはどういう感じなのですか?
スターラウンジは立ちあげ当初から店長を任されていたので、より幅広い音楽やイベント形態に対応できるようにとチェルシーで課題となっていた楽屋やステージ裏側の導線なんかも工夫して整備しました。その結果、ヴィジュアル系やアイドル系などのライブやイベントでスターラウンジを利用してくれるアーティストが多くなりました。
チェルシー・スターラウンジどちらも、それぞれに、内装・設備にはこだわっていますし、キャパ(チェルシー約300名・スターラウンジ250名)や音質も違いますから、バンドやアーティストさんの好みでチョイスしてもらいたいと思います。
なるほど、それで色々なタイプのイベントに対応できるということなんですね?
はい、そうですね。新しいジャンルの音楽やイベントに接することであらたな発見があり、勉強になることも多いです。例えば、ビジュアル系だったら整理番号による入場順にシビアだとか、アイドル系だったら物販の時間が重要とか、ロック系のライブではあまり重要視されないようなところに優先度が高かったりして、知らずにクレームを受けたこともありました。
クオリティーの高いバンドのブッキングに真剣です。
最近チェルシーホテルで最近盛り上がりのあるジャンルや、バンドの傾向などについて教えて下さい。
特定のジャンルが盛り上がるという大きな波(ブーム)のようなものは、ここしばらくは無いように思います。ブッキング的にも「これをやれば(お客様が)絶対入る」という手堅いジャンルというのは見当たりありませんが、 全体的に見て最近のバンドのクオリティーは高くなってきています。とくに若い子ほど演奏も上手いし、曲も良い。
チェルシーホテルの毎週水曜日の無料ライブデーではチケットノルマがないので、ライブハウスサイドも面白いバンドをブッキングして集客ができるステージを作る努力をしなければなりません。クオリティーの高いバンドの開拓にはこちらも真剣です。ネットの動画等で光るものがあるバンドを見つけた場合は、こちらから出演のオファーをすることもあります。
若いいいバンドが出てきているというのはとても楽しみですね。彼らがブレイクを目指すにはどうすればよいのでしょうか?
動画共有サイトやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を駆使しでバンドの情報、音源、ライブ映像などをどんどん公開して自分たちの存在をアピールしていくのは大事だと思います。
現在はメジャーで活躍する某バンドの話ですが、まだ知名度のなかった時代MySpaceに音源をアップロードしていただけにもかかわらず音楽業界の人たちが大挙してライブに駆けつけたというエピソードがあります。昔のようにレコード会社にデモを送ったりオーディションを受けたりしなくても、実力さえあればネット上からどんどん可能性が広がります。
実際に、「いいバンド」と噂の、売れる兆しのあるようなバンドのライブに行ってみると「もうこんなに大人の人がいるんだ!?」っていうくらい、いろんな業界関係者の人たちが多数ライブに来ているんですよ。ネットやSNS、とくにツイッターの普及で音源やライブ映像の口コミによる伝達の範囲が広く、スピードが早くなっていると感じています。
ネットを積極的に利用していくっていうことですね。
はい。ぜひ有効活用してもらいたいと思います。とはいっても、ネットのツールはあくまで手段に過ぎません。ネット上でのパフォーマンやPRが上手で動画サイトやSNS上では人気があっても、肝心の楽曲や演奏やステージのクオリティーが低いのでは長続きしませんから、最終的には、やはり面白いもの、良い物を作るってことですよね。作っているものが大事。作っているものが良くてクオリティーの高い演奏があれば、ネットの普及でその人たち(業界人)の目に止まる可能性が高くなっているんだと思います。
チェルシーホテルでもニコニコ動画のチャンネルを運営していますよね?
はい「チェルシーホテルチャンネル」という番組運営していて生放送をするときもあります。ニコニコ動画等にアップするとダイレクトにコメントが帰ってくるので、良い反応が返ってくると励みになります。ただし、同時に辛辣なコメントが来ることもあるので、打たれ強さも必要かもしれません(笑)
ライバル店同士でも情報を共有して、ライブハウス業界全体を良くしていきたい。
定期的に行われている「ライブハウス親睦会」幹事を川崎さんが務められるそうですね?
はい、そうです。ライブハウス親睦会というのは関東近郊のライブハウス関係者が集まるライブハウス業界の飲み会なのですが、今年はチェルシーホテル10周年ということもあったので、自分が幹事を引き受けました。今までは、こういう会には積極的に参加してこなかったのですが、ライバル店同士でも情報を共有し合って業界全体を良くするという努力をして行ったほうがみんなが幸せになれるんじゃないかと思い、最近は自分が実践して得たノウハウを他の店の人に話したりもしています。
これを見ているライブハウス関係の方で、「ライブハウス親睦会」に参加したことがないという方は、決して堅苦しい会ではないので気軽に参加してほしいです。やっぱり同じ業界の人間同士だと、ライブハウスあるある的な共通の話題ですぐに盛り上がれますしね。
これからのチェルシーホテル・スターラウンジに期待しています。本日はありがとうございました。
頑張ります。盛り上げたいと思います。こちらこそありがとうございました。
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