ライブウォーカー バンドマンに捧げる不定期コラム

怪奇!セッションの謎 第4話

『今こそ自由なセッションを取り戻せ』

 

前回からの続き

 

改めて何度も言いますが、ファンクもソロ回しも素晴らしいものであり、まとまりのあるプレイに仕上げるのも大切なことです。

 

それでもあえて言わせていただきたい。セッションとは、そんな“まとまり”を取っ払う事に意味があるのです! セッションという乱○パーテイー場に教科書通りのモラルを持ってくるのは大いなる間違いなのです!

 

 

こういうことって昔から論議されているようでして、あのニーチェも言っていましたよね。『賢人の集う場所に創造なし』って…。

 

ん…? あ…、もちろん嘘です。ニーチェなんて名前しかしりません。でも一瞬、「確かにそうかも…」と思った人もいたはず。立派な人が言うと腑に落ちてしまう時もありますよね?

 

ここなのです!

 

先人のルールに縛られやすい人というのは、先人の言葉をそのまま受け入れる素直な人達なのです。確かな真実を、確かな形で伝承しようとするという姿勢は何一つ間違っていません。価値観を継承し自分なりにアレンジしていくことは、真実であり王道です。誇れる行為です。

 

しかし、それが弱点なのです!ハッキリ言って、先人の価値観に囚われすぎですね。もう、この際言ってしまいます。

 

マザコンです!

 

褒められたくって、優秀でありたくて、凄いことやりたいんだけど、いざってときには自分は間違っていないという後ろ盾が欲しいマザコン体質なのです。(ああ、また敵が増えそうな発言を…。)

 

しかしながら、先人のルールに重きを置いてしまうと、ことアートの世界では、どうしても伝統芸能になってしまうのです。そう…、今、セッション現場は伝統芸能の場と化し、真の輝きを失い始めている!

 

 

って…、色々偉そうに言っていますが、そもそも音楽に絶対的な正解など無いのだから、やりたいことがファンクとソロ回しなら、それでもいいわけですよね…。(少しビビり入ってます)

 

上手い人達だって、少しでも現場が楽しくなればということで、培った技術や経験で皆さんをエスコートしてくれているのにねえ…。全くワタクシというやつは、どうしてこうも狂犬のような噛みつき方をするのでしょうか…。

 

 

でも、しょうがないんですよ…。 あのねえ、どんなに練習しても上手くならない人っているんです! もうこれワタクシの経験なんですよ! しっかり練習しても上手くならないのに、セッション現場行ってもハードルがあることにウンザリしちゃって…。

 

せめてセッションは得意技だけで自己満足していたかったのに、規定尺のソロとか、変拍子とか…、スクールのレッスンと変わらないじゃない。またストレス増やすだけだもの。ユルセナイ! はい、これが本音です。

 

 

実際、技術も努力の継続も才能の一つでして、野球に例えるなら、どんなにイチローが手ほどきしたって、ほとんどの人がイチローにはなれないのと同じこと。近づくことは出来るかもしれないけど、ほぼ到達は出来ません。

 

そもそも高みに近づくことが楽しいわけじゃない人もいっぱいいるのね。“なんとなく”が良い人も沢山いるのさ。バットとボールで野球じゃないスポーツしたっていいじゃないですか!

 

セッションってそういうものでしょ? だからお願い! ワタクシが伸び伸びと遊べるセッション現場を増やしてくださいませー!(本音)

 

以上、狂犬という名の負け犬がお送りしました。

 

〜怪奇!セッションの謎・おしまい〜

 

 

<怪奇!セッションの謎>

第1話「現場に蔓延するファンク&ソロ回し」(2015年8月5日公開)

第2話「フリーじゃないセッション恐怖体験談」(2015年8月12日公開)

第3話「好きに演奏してはダメな3つの理由」(2015年8月19日公開)

第4話「今こそ自由なセッションを取り戻せ」(2015年8月26日公開)

 

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企画&ライター 浅井陽 - イラスト担当:こむじむ