イベント会場の魅力探索ガイド Vol.11

ベイシア文化ホール

ベイシア文化ホール

上州ぐんま「時」をつむぐ、文化の殿堂

1971年10月にオープンした群馬県民会館は、県下最大の大ホール(定員2,221人)、小ホール(定員603人)、展示室(多目的スペース)、赤城連峰をのぞむ会議室群、リハーサル室を備えた県営の文化施設。2009年、ベイシア株式会社によるネーミングライツ取得で愛称「ベイシア文化ホール」に。

石づくりを特徴とした風格ある多目的型ホール

北関東屈指のライブ・コンサート会場として知られるベイシア文化ホールの大ホールは、オーソドックスなプロセニアム形式で、1,997席(1階1,647、2階350)の客席と立見席をあわせて2,200人超キャパを誇る。第一緞帳は福沢一郎画(群馬銀行寄贈)

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温かみのあるアナログな音と舞台装置でシーンを演出

昔ながらの照明や舞台装置が活躍中のベイシア文化ホールでは、フルデジタルにはない独特の温かみ、音響・照明スタッフの技術と丁寧な対応が光る。残響時間は1.6秒。ポップスやロックなど電気音響系のコンサートで、音がつくりやすいと定評あり。

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幅広い演目に対応するベイシア文化ホールのステージ

広々としたステージは間口20m、高さ10m、奥行き15m。大迫り、小迫り、前方5列(124席)はオーケストラ迫りとして、座席を取り外してステージと同じ高さにセットしたり、客席より低くしてオーケストラピットとして使用したりできる。

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舞台と客席の一体感に優れた小ホール

ベイシア文化ホール・小ホールは499席(+立見席104人)。正方形の角に配置されたヒノキ舞台は間口11.5m、奥行7.5m。扇形の形状なので、一番うしろからでも舞台が近く、発表会で人気の会場。ヤマハのフルコンサートピアノ完備。

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緑豊かな公園に面した明るいホワイエ

正面アプローチからエントランスロビーに入ると、打ち放しの柱が並ぶ吹き抜けの大空間、モダニズムを感じさせるスチールサッシの開口部が印象的。ロビーとホワイエで提供されるNTT光ステーションの無料WiFiも快適。

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御影石を使った重厚でスケール感のある建築は、最高裁判所庁舎を手がけた岡田新一設計事務所の設計。

多くの県民が舞台に立ち、地域における芸術文化の礎となってきた群馬県民会館では、開館50周年をむかえる2021年をめどに、ホール天井や客席など大規模改修リニューアルが予定されている。次なる半世紀へ向けて、大きく飛躍する文化の殿堂、群馬県民会館(ベイシア文化ホール)の今後に注目していきたい。

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所在地:群馬県前橋市日吉町1-10-1 中央前橋駅からのアクセス周辺駐車場公式サイト

※このページはライブウォーカーによる企画・取材・編集コンテンツです。当サイトはベイシア文化ホールおよび群馬県、株式会社ベイシア、指定管理者、スポンサー等とは関係ありません。また、敷地内の写真は許可を得て撮影しております。画像・文章の無断転載等は禁止いたします。

MUSIC-MDATA編集部(取材日 2018年8月)

魅力探索ガイド一覧(バックナンバー)

大ホール集合。ツアースタート
ステージに上がって、ホール全体を見渡してみよう。客席からみるとプロセニアム・アーチといって舞台が大きな額縁のようになっているよ。
ステージ照明を体験
調光操作卓を操作してみよう(光の3原色を体験)。いろいろなカラーフィルターで光に色をつけたり、水玉やハートの模様をつけたりできちゃう。
ステージ演出装置
色を映すホリゾント幕、舞台装置をつるすバトン、いろんな種類のライトやスピーカーがセットされている。くるくる回るミラーボールがまぶしい。
舞台袖の操作盤
開演を知らせるブザー、マイクアナウンスを体験。近年は電動バトンが主流なので、手動でバトンを昇降させる綱元(つなもと)はめずらしい。
靴をぬいで音響室に
マイクを通してスピーカーから自分の声をだしてみよう。声の音量や質を変えたり、録音した声を聴いたり、ギターにも触って、音の3要素を体験。
大ホール2階席へ
ステージ全体を高いところから見学。吹奏楽コンクールの審査員席は2階席に設けられているそうだ。2018年3月に天井落下防止網を設置。
迫力の反響板収納
ワイヤーで吊るされた1トンもの反響板をゆっくり安全に収納。側部の反響板、正面の反響板、天井反射板がすべて舞台上に格納される。
クライマックスは大迫り体験
地下の「奈落」から「大迫り」に乗ってステージに登場。ホールの舞台・音響・照明をわかりやすく、たのしく体験できた1時間半のバックステージツアーが終了。
サウンドペディア
前橋駅(群馬県)
水と緑と詩のまち、前橋市の玄関口となるJR両毛線の駅。両毛とは古墳時代の上毛野(かみつけの、群馬)、下毛野(しもつけの、栃木)をあわせた地域を指す。
シャトルバス
前橋と桐生をむすぶ上毛電鉄「中央前橋駅」とJR「前橋駅」を往復する直通シャトルバス。レトロな小型バスで運賃100円(所要約10分)。
群馬県庁舎
関東七名城のひとつに数えられた「前橋城」本丸跡に建つ。日本一高い県庁舎32F展望ホールからは赤城連山や利根川、市街を一望できる。
株式会社ベイシア
前橋市に本部を置くショッピングセンターチェーン。創業50周年の2009年に「群馬県民会館」のネーミングライツ取得。ザスパクサツ群馬オフィシャルユニフォームパートナー。
JR前橋駅スタンプ