ライブやろうぜ!ステージファイル Vol.45
新宿 MUSIC BAR CIRCLE
- MUSIC BAR CIRCLEについて
- 2016年6月、新宿歌舞伎町「コリンズ37」B1(元ジョニーエンジェル新宿店跡)にオープン。ブッキング・ハウスバンドによる本格ライブステージや、参加型ジャムセッションやオープンマイクをおいしいお酒とフードで楽しめる。藤木直人など多くのアーティストのサポートや、「オツカレJAPAN」など自身のプロフェクトで活動するプロドラマー雑賀泰行氏が中心となり、バンド仲間4人の熱い想いで立ち上げられた「バンドマンに愛される」ライブバー。ノルマなし、1枚目からチケットバック、チャージも2,000円からと、ミュージシャンにもお客さんにも優しい設定も魅力。
- MUSIC BAR CIRCLEへのお問い合わせ
- MUSIC BAR CIRCLE公式サイト
新宿区歌舞伎町2-17-4 コリンズ37ビルB1F
TEL:03-4405-9734
ライブハウスの中の人に話を聞いてみた〜 MUSIC BAR CIRCLE編
このコーナーはライブハウスでバンドをサポートしてくれる「中の人」に突撃インタビューして色々お話を聞いてしまおうというコーナーです。中の人の皆様、ご協力ありがとうございました。
MUSIC BAR CIRCLE 株式会社NEXT代表取締役 雑賀泰行 氏
本日は、新宿『MUSIC BAR CIRCLE』の雑賀さんにお話をお伺いします。ここは以前『ジョニーエンジェル』というライブバーでしたが、お店のオープンはいつになりますか?
今年(2016年)の6月1日にオープンしました。前店舗『ジョニーエンジェル(新宿店)』が、大きい店舗に移転するということで、この物件を、そのまま名義変更する形で譲ってもらいました。
ジョニーエンジェル(新宿)のオーナーとはお知り合いだったのですか?
はい、オーナーとは、横須賀にある「パラダイス・ア・ゴーゴー」というGSやオールディーズ系のライブハウスに月一回出ていました。
なるほど、そういうことだったのですね。では、『MUSIC BAR CIRCLE』をオープンする経緯を教えてください。
3月にバンドメンバーの4人で会社を立ち上げたんですよ。CIRCLEはその会社(株式会社NEXT)の事業のとしてオープンしました。
バンドメンバーでの起業とは、すてきですね! どのようなバンドだったのですか。
赤坂のバブリーなミュージックバーのハウスバンドです。ある時、とあるお客さんから「バックバンドもいいけど、自分たちがメインで何かやっても良いんじゃないの?」という感じで、支援してくれるという話をいただきました。最初はお酒の場だったので、あまり本気にしていなかったんですけど、度々そういう話が出てきたので「ちょっと物件でも探してみようか」と。事業計画書も書いて、僕が率先して動き始めました。
それで、元ジョニーエンジェルのこの物件を見つけたのですね。
はいそうです。といっても、ここの物件は表には出ていなかったので、最初はずっと自分で探していました。でも、なかなか見合う物件がなくて。そうしたら、タイミングよく先程のジョニーエンジェルの話があったわけです。
それで会社の立ち上げを決意したのですね。不安はなかったですか?
会社を立ち上げの4人ともバンドマンなので経営が初めてでしたが、ジョニーエンジェルさんからの流れで、家賃も安く設定してもらっていてランニングコスト(月々の家賃など)は低くおさえられるので、最初の初期費用だけがんばって払えば「何とかなるだろう」という話になりました。
ミュージシャンに還元できるお店を目指しています
ところで、とても立派なビルで少し敷居が高く感じました。場所柄、会員制クラブのような…。
いいえ、全然高くないですよ。激低です! JRA(※新宿駅の東南口、三丁目方面にJRA場外馬券所ウィンズ新宿がある。)で勝ったら、赤ペン耳にかけたまま来てください(笑)。この場所(歌舞伎町)で生ビール700円ですからね。このあたりだと一杯2,000円なんてところもありますから。
なるほど、そのギャップがいいですね! 『MUSIC BAR CIRCLE』はどのようなお店を目指していますか?
やはり、ミュージシャンが経営していますから、基本的には、ミュージシャンに還元できるお店を目指しています。たとえば、ミュージシャンへのチャージバックはチケットノルマ無しの、1枚目から8割バックしています。2,500円で10人入れば、バックが20,000円になるので、かなりいい条件ですよね。
それはうれしいですね! ポジティブなサイクルが生まれそうです。でも、そうなると出演のハードルも高そうですが?
基本的には何の制限も設けていないんですけど、今のところプロしか出ていないですね(笑)。まだ出来たばかりの店というのも大きいと思いますが、これからは、プロ・アマチュア問わずに多くの方に出演していただきたいです。バックチャージも大きいので良い条件だと思いますよ。で、結果、現状は僕が出まくっているっていう状態です(笑)。
二度おいしいポジションです(笑)
それと、当店イチ推しの樽生ワインがあります。このワインを目的に来店される方も多いですよ。あとは、生ハムやチーズも用意していますので、バンド目当ての方はもちろん、お酒を飲みに来ていただくだけでも楽しめるようになっています。
生ハム、おいしそうで気になってました。出演バンドにジャンルの縛りはありますか?
ジャンル制限はなし、オールジャンルOKです。メタルも大丈夫ですよ。ゲイリー・ムーアとか、エクストリームとか、ドリーム・シアターなどなど、結構な頻度でラウドな音楽もやっています(笑)。
中学の時にXの『破滅に向かって』に衝撃を受けた
次に、プロドラマーとしても活動されている、雑賀さんと音楽の出会いを教えてください。
僕は大阪生まれの茨城育ちで、幼少期に祖父が能楽師で、鼓はちょっとやっていました。ドラムに出会ったのは中学2年生ですね。スキー教室の際、同じ班だった友人が、Xの『破滅に向かって』のビデオを持ってきた事がきっかけで。『YOSHIKIやべえ! 銅鑼打って倒れたー!』みたいな…(笑)。
雑賀さんの活動経歴から、ジャズ上がりなんじゃないかと勝手に思っていました…。
いえ、思いっきりロック上がりです! メタリカとかも通ってますよ(笑)。
急に距離が縮まった気がします(笑) やはり当時Xは衝撃的だった?
いやあ、衝撃でしたよ。YOSHIKIに感化され、親にドラムセットを買って欲しいとお願いしたのですが、条件として『良い高校に入ったら』みたいな話になってしまったので、まずは勉強を頑張りました。そして、高校の合格発表の日に、イケベオリジナルのめっちゃ安いドラムセットを買ってもらったんです。そのセットの上に、さらに練習パッドみたいなのをのせて叩いていましたね。
そこからプロを目指して活動を開始した?
はいそうですね。高校卒業後は大学に進学しましたが、同時にESPという音楽専門学校にも通っていました。
プロとして活動するきっかけというのは?
ESP卒業時にザ・ビビアンというスパイスガールズのカバーバンドのオーディションに受かったのが最初ですね。その後、藤木直人のオーディションに受かったのが転機としては大きかった。藤木さんのバックバンドを6、7年やっていました。40本ツアーを年に2回とか…、それこそ年間100本ぐらいやる年もありました。
他にも多くのミュージシャンやシンガーのサポートをされていて、売れっ子ドラマーといえる忙しさですね。
最近は、由紀さおりさんもやらせていただきました。テレビ音楽番組のハウスバンド的な仕事をさせていただいてます。もう1人のドラマーの方とやっています。リハーサル当日になると、20人ぐらいの局の人がいて、あれやって、これやって…、といきなり譜面を渡され、しかもそれが20曲とか(笑)。
さらに、お店をみて、経営もみる、というのはかなりハードではないですか?
お店ではスタッフもやりますが、ドラムを叩いている事の方が多いので、あくまでのドラマーの延長のような感じですが、でも、ハードはハードです。いや、かなりハード、ハード○イですよ(笑)。
(笑)。お酒も結構、飲まれるのですか?
はい、「いよいよやばい」ってくらいの量を飲んだりもしますが(笑)、最近、ちょっとは控えようと思ってます…(苦笑)。
いい演奏をすればお客さんも付いてくれる、良き出会いの場
イメージとのギャップが魅力です(笑)。では、最後に 『MUSIC BAR CIRCLE』からメッセージをお願いします。
当店は、木曜日、金曜日を「ハウスバンドデイ」として30分のステージを4回やっていて、チャージも2,000円と安くおさえて、お一人でも気軽に楽しめるような設定にしています。プロミュージシャンの出入りも多く、22時半頃からは、ライブ終わりのプロミュージシャンのたまり場のようになることもあります。なので、ミュージシャンと交流をはかりに来てもいいじゃないでしょうか?
ミュージシャン版「ルイーダの酒場」のようですね。
オープンマイクの日にやってみて、ハウスバンドの日にやってみて、いい演奏をすればお客さんも付いてくれるので、ミュージシャンにとって良き出会いの場だと思います。最近、「仕事を取りに来てるのでは?」みたいな人も増えてきましたけど(笑)。そして、24時からはカラオケが入るので朝までいけちゃいます! その後、朝からはレッスンが始まるみたいな(笑)。
どれだけ稼働してるのですか、このお店は(笑)
24時間営業のようになっています(笑)。レッスンもドラム二台使ってやってますので、ぜひいらしてくださいね。
雑賀さんの「タフガイ」ぶり伝わったでしょうか。本日は貴重なお話をありがとうございました。
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