ライブやろうぜ!ステージファイル Vol.99
下北沢 BREATH
- 下北沢BREATH について
- 2010年にオープンした、下北沢にありそうでなかったビートルズ専門ライブバー。オーナーの諸橋賢氏のビートルズ愛で実現した、初心者からマニアまで、みんなでビートルズが楽しめるくつろぎのお店。ビートルズONLYのブッキングライブ「All Together Now !!」やビートルズセッション、ジャンルフリーな「Free as a bird」等で出演者募集中。ビートルズ感あふれるレンガ調の店内はキャパ50席(スタンディング込み最大70名)。BREATH主催の野外イベントも積極的に展開。
- 下北沢BREATH へのお問い合わせ
- 下北沢BREATH公式サイト
世田谷区北沢2−14−7下北沢セントラルビル3F
TEL:03-6450-8435
出演バンド・ブッキング受付中(詳細)
ライブハウスの中の人に話を聞いてみた〜 下北沢BREATH編
このコーナーはライブハウスでバンドをサポートしてくれる「中の人」に突撃インタビューして色々お話を聞いてしまおうというコーナーです。中の人の皆様、ご協力ありがとうございました。
日本で1番ビートルズバンドイベントを開催しているんじゃないかな(笑)
本日は、ビートルズファンが集まるライブバー下北沢BREATH(ブレス)代表取締役の諸橋賢さんにお話をお伺いします。オープンの時期とお店の紹介をおねがいします。
2010年7月にオープンしました。店内をご覧いただいた通り、ザ・ビートルズ (The Beatles) がコンセプトのお店です。僕自身ビートルズが好きで、ビートルズをもっと気軽に楽しめるバーを作りたいと思い立ち、下北沢でオープンしました。もうすぐ9周年を迎えます。
ビートルズファンの交流の場となっているBREATHですが、出演者やお客さんの年齢層はどのような感じでしょうか?
出演者も、お客さんもさまざまな世代の人が来てくれています。ビートルズファンというとご年配の方だけかと思われがちなのですが、お父さんが聴いていた影響でビートルズバンド始めた学生さんもいて、二世、三世のファンも多いですよ。ビートルズのリアルタイムは今の60、70代ですが、ファンに世代は関係ないですね。
もちろんイベントはビートルズがメインですね?
もちろん、ほとんどがビートルズ関連イベントです。ビートルズのカバーバンドのライブをメインに、セッションが月2回、ワンマンライブも月何本か開催しています。通常ブッキングは毎月3、4回くらいですかね。ビートルズバンドのイベントは、おそらく日本で1番多く開催しているんじゃないかな(笑)?
ブッキングライブの「All Together Now!!」についておしえてください。
ビートルズに関連する曲であれば原曲のコピーはもちろん、自由にアレンジもOKなブッキングイベントです。多くのバンドは、メンバーの格好や楽器、歌い方、パートの振り分けまで再現した、いわゆるビートルズ「完コピ」バンドですね。
ビートルズ解散後のソロの曲でもOK?
はい、ポール・マッカートニーのウイングスや、ジョージ・ハリソンのバンド、ジョンレノン解散後10年間の活動専門というコピーバンドもいます。デビュー前、1961年のBBC時代のコピーバンドというのもいますよ。
いつか、ビートルズが1966年に来日した時と同じステージを再現したい
内装にもこだわりが感じられますね。レンガ調の壁は「ビートルズ感」たっぷりです。
ビートルズが出演していたイギリスのキャヴァーン・クラブが、レンガづくりの倉庫のようなライブハウスだったので、そのイメージでつくりました。店名「BREATH」のロゴが、なんとなくビートルズのロゴに見えるのも雰囲気出ていると思います。これは狙ったわけではないのですが。
バスドラのヘッドにペイントしてあるアレですよね?狙ったのではない(笑)?
狙っていませんよ。出来上がってきたら、意外と似ていただけで(笑)!
(店内の)これらの楽器もビートルズ由来のものですね。
はい、ビートルズのお店ですから、ヘフナーのベースやカジノのギターなど一応置いてありますが、楽器は、それぞれのバンドさんがビートルズの楽器を持ってくるので、細部のこだわりはバンドさんに任せています。アンプはビートルズが使っていたVOXを置いてあります。個人的にはVOXが好きというわけではないのですが(苦笑)。
ビートルズに特化したお店として、今後の展望やアイデアがあれば、ぜひお聞かせください。
もっと規模を広げて、店であれば2店舗目、3店舗目と作っていきたいですが、それ以上にビートルズイベントを大きく展開していきたい。今やっている野外イベントも全国に広げていきたいですね。そして、最終目標は「武道館のビートルズ初来日コンサートの再現」です。
あの伝説のビートルズ武道館公演の再現ですか!?
ビートルズが1966年に来日した時と同じステージを作りたい。セットや機材、マイクまですべて当時と同じセットで、初来日公演を再現してみたい。もちろん、僕らだけの力だけでは実現できないので、多方面の協力が必要になるとは思います。なにしろ、日本武道館を借りるだけでもそれなりの手続きが必要ですから…。
ルーツをさかのぼるとビートルズにたどり着いてしまう
それは、すべてのビートルズファンのロマンですね。いつの日か実現する日を楽しみにしています。つづいて、諸橋さんと音楽との出会いをおしえてください。
出会いは幼稚園のころやっていたテレビ番組の「ひらけ!ポンキッキ」だと思います。番組内で、プリーズ・プリーズ・ミーやラブ・ミー・ドゥーなんかの初期ビートルズの曲が使われていて、幼稚園児ながら、そのフレーズがものすごい頭に焼き付いていました。のちに親に初めて買ってもらったアルバムがビートルズのレコードでした。
それは早いですね! 幼少期からビートルズ一筋?
いいえ、中学生でギターやバンドをはじめたのですが、その頃はバンドブームでBOØWYの布袋さんにあこがれていました。当時人気だったユニコーンやザ・ブルーハーツを通って、高校に入ってからジャパメタやガンズアンドローゼスなどの洋楽、80年代後半のメタリカやメガデスなんかのテクニカルなギター演奏を追求していました。
多くの人が通ったルートですが、そこから再びビートルズに回帰したのには理由がありそうですね。
ジミヘンやエアロスミス、メタル系のバンドもビートルズのカバーをやっていましたよね。それがかっこよかったので、真似てコピーしているうちに、ビートルズの凄さをあらためて認識させられました。
ほんとにたくさんのバンドがビートルズの影響を公言していますよね。
そうですね、僕も、コピーだけじゃなくてオリジナル曲をつくって、いろいろな音楽をやってみましたが、結局、ルーツをさかのぼるとビートルズにたどり着いてしまうんですよね。
諸橋さんは、ビートルズのどのあたりに魅力を感じましたか?
ビートルズの楽曲って、簡単に聴こえるかもしれませんが、自分で実際にプレイしてみると、そのころ追求していたような演奏テクニックの問題ではなく、あの雰囲気を出すのが難しいんですね。その奥深さに惹かれました。それで高校卒業してから、とことんビートルズを研究するようになりました。
高校卒業後の進路は音楽関係に進んだのですか?
いいえ、医療関係の専門学校に進んで、看護師になりました。看護師の仕事は、この店をはじめるまで12年間やっていました。病院勤めだったので回数は減りましたけど、ずっとバンド活動も続けていました。
看護師をしながら、どのような経緯でご自分のお店を持つことになったのでしょう?
六本木にビートルズバンドがメインで演奏する「キャヴァーン・クラブ」というお店があって、病院の後輩を引き連れて、ボトルを入れて、鬼のように通いつめていたんです(笑)。
そのクラブがビートルズバー開業のきっかけになった?
はい、六本木の「キャヴァーン・クラブ」は閉店(2011年)してしまったのですが、プロの箱バンが毎回6ステージぐらい回すような大きなライブハウスで、ここまでの規模でなくてもいいので、自分なりにビートルズをメインとしたお店をやってみたい、と思うようになりました。それで、最初にお話したBREATHオープンの流れへつながるわけです。
それでは最後に、ビートルズ愛から生まれたライブバーBREATHからメッセージをおねがいします。
ビートルズ好きと、ビートルズを演奏してみたい方、その雰囲気を味わってみたい方、全国のビートルズファンの方、東京に来た際は、ぜひBREATHにいらしてください。「ビートルズ BREATH」で検索してください(笑)。
下北沢BREATHでMEET THE BEATLES(ビートルズとの出会い)を楽しんでいただきたいですね。本日はありがとうございました。
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